膝の痛みについて

膝の痛みイメージ

膝の痛みは、歩く・立つ・座る・階段を上り下りするといった日常動作のたびに負担がかかるため、非常に多くの方が経験する症状です。膝関節は体重を直接支える関節であり、加齢や体重増加、運動習慣、これまでのケガなど、さまざまな要因が影響して痛みが生じます。

膝の痛みは、使い過ぎや一時的な炎症によるものから、関節の変形や靱帯・半月板の損傷など、原因が明確な疾患による場合まで幅広く存在します。痛みを我慢して動かし続けることで症状が悪化し、歩行が困難になったり、日常生活に大きな支障をきたすこともあるため、早めに原因を見極めることが重要です。

このような症状はありませんか

  • 歩くと膝が痛む、違和感がある
  • 階段の上り下りで膝に痛みが出る
  • 膝が腫れている、熱っぽい感じがする
  • 膝を曲げ伸ばしすると引っかかる感じがある
  • 正座やしゃがむ動作がつらい

考えられる主な原因・疾患

膝の痛みの原因として多いのは、関節の軟骨のすり減りや、靱帯・半月板への負担、外傷による損傷などです。加齢による変化に加え、スポーツや仕事、日常生活での動作の積み重ねが影響することもあります。正確な診断を行うことで、症状に応じた適切な治療選択が可能となります。

変形性膝関節症

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減ることで発症する疾患です。初期には動き始めの痛みや違和感程度ですが、進行すると歩行時の痛みが強くなり、膝の変形や腫れを伴うこともあります。日常生活に支障をきたす前に、早期からの治療とリハビリテーションが重要です。

レントゲンで関節裂隙(関節の隙間の広さ)、変形による骨棘(こつきょく)の有無をチェックします。立体的な評価にはCTが有用で、骨壊死の有無はMRIで判断します。

痛み止めの内服、運動器リハビリテーション、ヒアルロン酸の関節内注射で保存的に加療します。

それでも痛みが改善しない場合、当院ではPRP療法/PFC-FD(Platelet-derived Factor Concentrate Freeze Dry)療法(保険適応外)などの再生医療、Coolief(クーリーフ)療法(2023年より保険適応)という痛みを感じる感覚神経に高周波(ラジオ波)を流し、感覚神経を部分的に焼灼し、痛みを軽減させる治療法が可能です。(横浜市北部地域初導入)

O脚の強い膝にはインソールによる装具療法も有効です。

それでもなお痛みに耐えられない場合には人工膝関節全置換術(TKA)、高位脛骨骨切り術(HTO)などの手術をお勧めします。

半月板損傷

半月板損傷は、膝関節内にある半月板が傷つくことで起こります。スポーツ中のひねり動作や転倒、加齢による変性が原因となることがあります。膝の引っかかり感や、曲げ伸ばしの際の痛み、腫れが特徴で、症状によっては膝が動かなくなることもあります。外傷に伴う受傷が多く、レントゲンで骨折の有無を把握します。半月板の損傷の有無はMRIで診断をします。痛み止めの内服、運動器リハビリテーション、ヒアルロン酸の関節内注射で保存的に加療します。それでも痛みが治らない場合、保存加療が無効な切れ方の場合には半月板縫合、半月板部分切除など手術加療が必要になります。

前十字靱帯損傷

前十字靱帯損傷は、スポーツ中の急な方向転換やジャンプの着地などで起こりやすい外傷です。膝の不安定感や強い腫れを伴うことが多く、放置すると再度ケガをしやすくなります。競技復帰や日常生活への影響を考慮し、適切な治療方針を検討することが重要です。外傷に伴う受傷が多く、レントゲンで骨折の有無を把握します。スポーツ外傷で関節内に血液が溜まっていると前十字靭帯損傷をともなうことが多く関節穿刺を行い関節内の血液の貯留の有無を確認します。靭帯の損傷の有無はMRIで診断をします。

以前は保存加療をすすめることも多かったですが、靭帯損傷の膝は加齢のスピードが早まるため、近年は手術を選択されることが多くなりました。

膝の痛み|当院での診療・治療

薬物療法
炎症や痛みを抑え、日常生活での負担を軽減します。
ヒアルロン酸注射
関節の動きをスムーズにする「潤滑油」、衝撃を吸収する「クッション」、軟骨表面を保護する「コーティング」の3つの効果で、痛みと腫れを抑えます。
運動器リハビリテーション
膝関節周囲の筋力強化や可動域改善を行い、関節への負担軽減と再発予防を目指します。
Coolief(クーリーフ)(保険適応)
痛みを感じる感覚神経に高周波(ラジオ波)を流し、感覚神経を部分的に焼灼し、痛みを軽減させる治療法です。
PFC-FD(Platelet-derived Factor Concentrate Freeze Dry)療法(保険適応外)
患者様の血液から血小板由来の成長因子を摘出し濃縮・凍結乾燥(フリーズドライ化)したものを、幹部に注射して自己治癒力を高める再生医療です。

症状の経過を丁寧に確認しながら、患者様一人ひとりに適した治療をご提案します。